いつも釣り人が並ぶ荷揚げ場は

ガランとして誰もいません。

「きょうは釣れんわ。」

釣具屋のおばちゃんの幻聴が

こだまします。

 

気を取り直して

「自分がママカリならどの辺りが

 居心地が良さそうか?」を

考慮に入れてスポットを決定。

1週間前に改造した2本の竿を

取り出しました。

「改造」といっても

アルミ缶を魚の形に切って

穴を開けて糸を通し、

3枚ほどを釣り糸に結んだもの。

リールもルアーも浮きもなく、

1本にいたっては竿の先端が

折れてしまっているので、

折れた部分にグルグル巻きにした

針金に糸を結んでいる始末・・・。

 

 

1匹目が釣れたのは、開始から

1時間も経ってからでした。

 

 

 

2匹目は2時間後でした。

 

 

1時間に1匹。

 

電車やバスのダイヤなら不便です。

 

 

「きょうは釣れんわ。」

釣具屋のおばちゃんの幻影が

海上に浮かびます。 蜃気楼か。

おばちゃんの釣果予想、

「2時間半で3匹」が

にわかに現実味を帯びてきた

まさにその時でした。

           つづく。